書評 チーズはどこに消えた? 変化を恐れるな!!
チーズはどこに消えた スペンサージョンソン
この本は全世界でたくさんの人に読まれた良書です。
著者の伝えたい事を一言でまとめると、
「変化を恐れるな、本当に恐れるべきなのは現状維持なのだ」
という事。
これを伝える為に物語が進みます。
この物語の主人公は4人・・・いや、2人と2匹。
・ネズミ 2匹・・・スニックとスカリー。
この2匹はあまり頭は良くないが、行動派で、変化を嗅ぎつける力がある。
・小人 2人・・・ヘムとホー。
「ヘム」は変化を求めない人間。
「ホー」は変化の必要性が分かっているが、慎重派。
こう言った2人と2匹が織りなす物語です。
※面倒なので、今後は4人と言います(笑)
まず、最初の設定として
・4人は迷路の中でチーズを探している。
チーズ=欲しいもの・金・愛などの象徴として。
迷路=社会・会社・家族などの象徴として。
4人がいつものようにチーズを探していると、チーズステーションCを発見します。
このチーズステーションはまさに夢のような空間で、
なかなかチーズは減らないし、たまに補充もされている。
・小人の2人はチーズ探しを辞めて努力をしなくなる。
さらに家を近くに建てて早起きもしなくなる。
・ネズミの2人はチーズステーションCの存在を知りつつも迷路に飛び込んでいく。
毎日迷路を探す行為は怠らず、さらにチーズステーションCで安定的にチーズを確保出来る生活を送る。
そんなある日、チーズステーションCのチーズが無くなってしまう!!のです。
その時、ネズミの2人はそれほど驚くこともなく、迷路に出ていく。
すぐに違うチーズステーションを探しに行ったのです。
それに引き換え、小人の2人は大騒ぎ!!
チーズステーションCの中を探しまわり、迷路に出ようとはしないのです。
それどころか、チーズがなくなったことに腹を立て、非生産的な行動を始めるのです。
この物語ではヘムが特にその特徴を持ち、
「チーズが無くなるなんて不条理だ!!」
「今から他の場所にチーズを探しに行くなんて愚かなことだ!!」
などと言い、その場を動こうとしません。
そんなヘムを横目に、ホーはチーズを探しにチーズステーションCを出るのです。
ホーは気づいていました。
チーズステーションCにはチーズは無くなり、ここに居てはチーズにありつけないと。
変化の必要性を感じながら、ヘムにつられていたのです。
その結果、ネズミ2人とホーはチーズステーションNを発見するのです。
チーズステーションNは今までより多くの種類のチーズがあり、
満足出来る場所になりました。
ヘムはと言うと・・・その後の行方は知れません・・・
この物語の言いたい事は、
何か変化があったときにはすぐ動き出す事が必要だという事。
そうすることで先行者優位を取れる。
ホーは最終的にはチーズステーションNに辿り着き、事なきを得ましたが、
判断が遅くなれば手遅れになった可能性もあります。
それに、先にチーズステーションNを探したネズミ2人は、ホーよりもおいしいチーズを食べていたかもしれません。
チーズが無くなった理由を考えたり、誰かの助けを待つことに意味はないのです。
現代社会においても、変化はつきものです。
その変化に対して、怖いという感情はもちろんありますが、その恐怖の感情は無くさなければいけないのです。
考え方を変えていきましょう。
普通の仕事をしている場合は、いくら変化しても命を取られる事はないと言う事を知りましょう。
恐れは一歩先に進む事をためらわせます。
しかし、それは何も生まないのです。
恐怖を取り除き、新しい一歩を踏み出すことで、人生は変わっていきます。
その変化を楽しみながら、より良い生活を送っていきましょう。